BOP Innovation Labの3カ月

もうすぐ3月が終わろうとしていて、この年に入ってからの猛烈な様々な動きを思い返すと、たった3カ月の動きとは思えないなあ、としみじみ思いました。


このブログも、そしてBOPイノベーションラボも、個人的趣味でやっておりまして、その一方で、仕事もそちらの方へ徐々にシフトしつつ出来てきたのが昨年末から今年にかけて、というところです。


みなさんに日本で会うと、「昼の仕事」「夜の仕事」という言葉が頻繁に使われるのですが(笑)、ここ数カ月でそれが徐々に一緒になってきたのを感じているところです。(そして、そういう人も少しずつ増えてきたんじゃないかと感じています。)


他にも、カンボジアSME投資の合同会社ARUNへの参加継続もようやく腹を決めましたし、IDE(International Development Enterprises:国際開発エンタープライズ、適正技術のプロ集団のNGOです)への手伝いも続けています。


こういうのも全て「プロボノだね」と言われればそれまでなのですが、なぜかそういう「スキルの切り売り」的な発想はどこにもなく、自分の個人的趣味の延長線上で一緒に出来る人達に出会っていく楽しさをかみしめつつ、毎日新しいことを学んでいくのを感じます。そして、気が付いたら沢山の人に出会ってます。


なにはともあれ、BOPイノベーションラボでの出会いは本当に色々と大きい。立ち上げをして、沢山の人に出会い、意見を交換し、話をして、なるほどなるほど、と常に新しい立ち位置からも視点をもらっています。


いまや3カ月で145人が参加し、毎日1人から2人くらい増えていて、新しい人たちに出会える喜びは大きいです。
高野さんを中心にファシリをしてくれるメンバに助けられ、沢山の情報箱のようになってきたのは本当に「願った通り」の姿になりつつある。


これからこのラボをどう活用できる場として行くかを真剣に考えなければならないのですが、今のところは皆が色々なことを思いながら参加し、顔を出し、「私も興味があるのです」と声を上げることが重要だと思っており、その横のつながりがいつか人を繋げ、人が人に出会うための綱となり、どこか未来の事業に繋がっていくのだと思っています。


3ヶ月間、共にラボを支えてくれた皆さん、有難うございます。


そして、25日はその集大成のFace to Faceの会が開かれたなと思ってます。


企画は国連フォーラムの菅野さんで、「こういうのやろうよ」と中村さん(Kopernik)と話して、私に声がけしてくれた次第。
3人で色々とたくらみながら、こういう形がいいんじゃないか、ああいうトピックをもっと話したい、誰を呼べばこのあたりの深みが出るだろうか、と話しあいながら(もちろん東京・NY・ロンドンにいる3人なのでメールのやり取りでしたが)沢山のやりとりをして、深堀する内容を話し合いました。


日本では表層的なBOP関連の事業ばかりに目がいってしまって、実際にどのような社会的インパクトを出したいと思っているのか、とか、対話をするとはどういうことなのか、事業をどう設計していくことが重要なのか、という「実践者の心得」があまりに語られていないのです。


そこで、そういう深堀内容にしよう、中級者編にしよう、ということで、3人で色々話し合い、その内容の酸いも甘いも知っているUNDPの西郡さんにもファシリをお願いして、トピックを深堀しました。


結果、25日になってみると、ものすごくエモーショナルな部分も出てきて、それが逆に面白かったな、と思っています。
HASUNAの白木さんは「共感」することをどうやって引き出し、それがどうエネルギー源となるかを話してくれましたし、私もそれを同じかどうかわかりませんが色々な単語で示しました。
皆、「一期一会」で相手に出会えることについては、「うんうん」とうなづいていて、その相手に出会うことこそがBOPビジネスの醍醐味だと考えていることには、何も変わらないのだな、と思いました。


本当に一歩踏み出す時に必要な「勇気」や「人」に関してほとんど話が出てこない日本において、それにものすごくフォーカスを当てた会でした。
さめた目でみると、ビジネスモデルが見えないとか収益性は、という話に陥るのですが、実際人の原動力となっているのは、ビジネスモデルではないのですね。


自分の使命とは、人との出会いで決まるものだと思います。
なんでそんなに元気なのか、と聞かれることがあるのですが、それは出会ってしまったからなのでしょう。