カンボジから帰国 そしてBoPという言葉が本当に適切かを考える

カンボジアから帰国しました。

今度じっくり書きますが、とパワフル集団(笑)と一緒にカンボジアに行ってきまして、彼らの脳みそのすごさと同時に、それ以上にパワフルなカンボジア農民のすごさをたたきつけられてきた。

やはり、何度も思うのですが、BOPビジネスという言葉は私はしっくりこない…。

最初にプラハラードを読んだ時からしっくりきていないのだ。理論的なことも重要ですが、本能的に「しっくりこない」。(大学時代のとあるゼミで、論理の飛躍を見つけるためには本能的に「しっくりこない」原因を徹底的に見つけ出すことをやりましたが、その時の「しっくりこない」感に似ています)

まず、「Bottom of the pyramid」という発想自体に首をかしげてしまうのは「Bottom(底辺)」と呼んでいたからかと思う。今ではだいぶ私自身も割り切りで、使えるようになったけれど。

現在はようやく日本でも「Base」と呼ぶようになってきたが、これも昨年の11月の時点ではみんな「Bottom」と呼んでいて、「BottomとTopの関係ではなくて、対等ですよ、おかしい、おかしい」と話していたら、出会ったのが、上記の個人パワフル集団の代表の方。
その後、意気投合し、今に至った。
こういう出会いがすごい面白い。

私はOxfam時代からずっと、Empowermentの力を信じている人なので、おそらくBottomの話から始まってしまう。これは癖であり、ある意味で偏っているのも気づきつつ、ただ、ここを原体験とする限り、それが一つのコア・コンピタンスにもなっているため、これ以上何か調整することもできない。

じつは、Bottom of the Pyramidと呼ぶか、Base of the Pyramidと呼ぶか、で大きく意識も、作りだす製品もサービスも、プロジェクトも違うと思うのだ。言霊という言葉があるが、言霊が作りだす意識とそこから生み出される形となった製品・サービスは全く違うんではないか、と思う。

ただ、今私たちが目の前にしているのは、既存のビジネスの形態でもなく、どこにも今までなかった形のものです。BOPという言葉がいいのかどうか…。
実際は、コミュニティを基本とした全く違う形のビジネスなのだ。その世界が私たちを呼んでいることをずっと感じてきた。
そして、それがリアリティを持ってきている。

さあカンボジア雑記はこの程度に。あとは、私の頭の中で熟成させて本にする予定。
次にカンボジアに行く時までに一つのアイデアを発展させてから回答を得に行きたいと思う。