チュニジアに端を発して・・・エジプト革命を見て
今回のチュニジア、エジプト、レバノンと引き続いている、ネットやクラウドの力を利用した、言論の確立については、色々思うところが多いです。
昔、NGOにいた時に、ウェブを作る仕事をしていて、ネットのSNS的な要素を利用したアドボカシーキャンペーンの戦略作りをしていたのを思い出す。
1ヶ月で600人以上が参加したウェブ上のキャンペーンのプログラミングと戦略作りをしたことがあった。毎日、徹夜で更新と保守点検をして、ウェブを外部からのいろんな攻撃から守ったり、かなりの死闘だったけれど、あれもいい思い出。
あの時確信したのが、「隣にいる人が、自分と同じ気持ちでいるか分からないと、人々は立ち上がらない。でも、隣にいる人も、自分と同じだと分かった途端、人々はエンパワーされる。ネットがもたらすエンパワメントの凄さはそこだ」ということ。
人と人が横につながり、自分と同じ想いの人を見つけた時の喜び。これはエンパワメントなのだ、とつくづく思うときが幾度と無くあった。
ウェブは、人に「Sence of the community」を与えるということから、キャンペーン戦略上、非常に重要なツール。これを利用して、幾度もアドボカシーキャンペーンを開催し、いろんな人に貧困の事実・人権・正当な権利のあり方を知ってもらう活動をしていた。
そして、あれの大きいバージョンが今現在、エジプトやチュニジアという、私が現在足を置いているアフリカ大陸と同じところで、ものすごいパワーをもって沸き起こっているという事実を、じっくりと考えています。
今は、「ハッシュタグ#」があることによって、自分と同じ考えの人間やその人の意見が判る時代になった。(発信している人に限るけれど)
この意味は多大です。
本日、西アフリカ地域におりますが、CNNを見ていて発見した映像を貼り付けておきます。ぜひ転送でも何でもしてください!
そして、この映像を見ていても思出だすのは、ケニアのスラムの中でももっとも聡明な詩人のピーターと話していた時のことです。
「僕らは十分に自分達の状況が悪いってこと、
不公平だってことを長年、さんざんInformされてきたんだよ。
でも、知っていても、どう行動していいか分からないんだ。
だから、貧しいままで、状況は変わらないんだ。」
知っていても、行動できないフラストレーション。
その彼が、10月から養鶏のビジネスを始めて、高校に通いなおしている。「どう行動していいか」分かり始めた彼なりの解だ。
「行動するということは、どういうことなのか。」彼のおかげで何度も考えされられる。
エジプトの人々が血をこれ以上流さずに、自分達の権利を主張する社会を構築できることを祈っています。